目次
知らないと損する「手取り・保険・税金」の違いを説明
🧭 なぜ“働き方”によってお金のルールが変わるの?
同じように働いて「年収300万円」だとしても
- 手取りが多い人
- 保険料が高い人
- 確定申告が必要な人
それぞれで状況が大きく違います。
その理由は、「働き方」によって適用されるお金のルール(税・保険・控除)がまったく異なるからです。
💬 雇用されているか、自分で稼ぐかが分かれ目
まず大きな区分として、働き方は以下の3つに分けられます。
働き方 | 雇用形態 | 主な収入区分 |
---|---|---|
会社員 | 雇用される | 給与所得 |
パート・バイト | 雇用される | 給与所得(扶養の影響あり) |
フリーランス | 自営業 | 事業所得・雑所得など |
それぞれの働き方で、次のような点が変わってきます。
- 税金の納め方(源泉徴収か、確定申告か)
- 社会保険(加入義務・保険料の負担割合)
- 年末調整があるかどうか
- 経費が使えるかどうか
- 扶養に入れるかどうか
✅ 会社員(正社員・契約社員)の基本ルール
会社員は「雇われている」立場のため、
会社が社会保険や税金の処理を代わりにやってくれるのが特徴です。
✔ 税金 → 源泉徴収&年末調整
- 所得は「給与所得」
- 毎月の給料から所得税・住民税が自動で引かれる(源泉徴収)
- 年末調整により、ほとんどの人は確定申告不要
👉 会社員は税金処理がラクで、自動化されているという利点があります。
✔ 保険 → 厚生年金・健康保険に“会社と折半”で加入
- 健康保険:医療費の負担が3割、扶養家族も保険対象に
- 厚生年金:将来もらえる年金額が高め(国民年金より有利)
👉 会社が半分を負担してくれるため、保険料負担が軽いのも特徴です。
✅ パート・アルバイトの基本ルール
パートやアルバイトも「雇われる」働き方ですが、
勤務時間や収入額によって適用ルールが大きく変わります。
✔ 所得は会社員と同じ「給与所得」
- 給料から所得税が源泉徴収される
- 年収が一定以下なら、所得税がかからないことも
✔ “扶養の壁”によって手取りが左右される
パートや主婦が気にする「103万」「106万」「130万」のラインは、
税金・社会保険・配偶者控除などに影響します。
壁の種類 | 意味 |
---|---|
103万円 | 所得税がかからないライン(扶養控除対象) |
106万円 | 社会保険(厚生年金・健康保険)加入が必要になる場合あり(週20時間以上など条件付き) |
130万円 | 扶養の健康保険から外れ、自分で保険加入が必要になる |
👉 同じ時給・勤務日数でも、「どの壁を超えるか」で手取り額が変わってくるので要注意です。
✔ 年末調整は勤務先による
- メインの職場で一定の勤務時間があれば、年末調整される場合も
- 掛け持ちバイトや短時間労働の場合は、自分で確定申告が必要になることも
ここからは
✅ フリーランスの税金・保険ルール
✅ 同じ収入でも手取りが違う理由
✅ 働き方別「損しない選び方」
について、さらに深く解説していきます。
フリーランスの実情と、収入の“差が出る”理由を解説
✅ フリーランス・個人事業主の基本ルール
フリーランス(ライター・デザイナー・講師など)は、
企業に雇われるのではなく、自分の力で収入を得る“個人事業主”という扱いになります。
✔ 税金 → 自分で確定申告が必要
- 所得区分は「事業所得」または「雑所得」
- 給料と違って源泉徴収は基本ないため、自分で税金を計算して納付
- 1年間の収入や経費をまとめて、年1回確定申告
👉 会社員のような年末調整はありません。
👉 一方で、経費を使って課税所得を減らせるメリットも。
✔ 保険 → 国民健康保険・国民年金に自分で加入
- 社会保険は自分で「市区町村の役所」に届け出て加入
- 保険料は全額自己負担(会社と折半がない)
- 厚生年金ではなく国民年金のみ → 将来もらえる年金額は会社員より少ない傾向
✔ 書類・税金・事務も“すべて自己責任”
- 開業届の提出
- 売上と経費の帳簿管理
- 消費税の課税業者かどうかの判定
- 住民税や国民健康保険の支払いもまとめてくる
👉 自由度が高い一方で、時間と労力の自己管理も必要になります。
✅ 同じ収入でも“手取り”が変わる理由とは?
🔸 ポイント1:保険料の負担割合が違う
- 会社員:厚生年金・健康保険は会社と折半
- フリーランス:全額自己負担
👉 年収が同じ300万円でも、フリーランスのほうが実質的な負担は大きくなりやすいです。
🔸 ポイント2:経費の活用ができるのはフリーランスだけ
- 会社員:通勤費やスーツ代は基本的に経費にできない
- フリーランス:業務上必要なものは経費に計上できる(パソコン・通信費・家賃の一部など)
👉 経費によって課税所得が下がり、税金が安くなることも
🔸 ポイント3:「年収=手取り」ではない!
例:年収300万円の3人で比較
働き方 | 手取りイメージ | コメント |
---|---|---|
会社員 | 約240〜250万円 | 保険料・税金が天引き、福利厚生あり |
パート(扶養内) | 約280万円(税ほぼなし) | 130万円以下+扶養内のケースで有利 |
フリーランス | 約220〜240万円 | 経費の使い方や住民税・保険料次第で変動大 |
👉 「収入」だけで比較せず、「最終的に手元に残る金額」を意識するのが大切です。
✅ どんな人にどの働き方が向いている?
🔵 安定重視・社会保障重視なら → 会社員
- 病気や出産時の給付制度あり
- 将来の年金も比較的安定
- 保険料や税金の手続きも会社任せでOK
🟢 自由な時間や副業・在宅ワーク重視なら → フリーランス
- 時間や仕事の選び方は完全自由
- 収入の上限もない(が、不安定)
- 自己管理に向いている人には◎
🟠 家族の扶養に入ったまま働きたいなら → パート
- 税金や保険の壁を意識すれば手取りが多くなる
- 家計の補助+自分の時間も確保したい人におすすめ
✅ まとめ:働き方でお金のルールは“全く別物”になる
- 同じ年収でも「働き方次第」で手取りや税金は大きく変わる
- 社会保険・年金・税金の制度を理解しておくと「損しない選択」ができる
- あなたの価値観・ライフスタイルに合わせて、最も納得できる働き方を選ぼう