【2025年版】iDeCoシミュレーションで節税効果を最大化する運用方法と年収別掛金設定の徹底解説

 iDeCo(個人型確定拠出年金)は、将来のためにコツコツとお金を積み立てながら、同時に税金を減らせる制度です。2025年には制度改正が進み、これまで以上に便利で使いやすくなっています。この記事では最新の制度概要、年収ごとのシミュレーション、掛金設定の工夫、そして受け取り時の注意点まで詳しく解説します。

 iDeCoは「自分専用の年金をつくる制度」です。毎月一定の金額を積み立てていき、そのお金を60歳以降に受け取れる仕組みです。大きな特徴は、積み立てるときに「税金がかかりにくい」という点です。

2025年時点での掛金の上限は以下のとおりです(現行制度)。

  • 自営業:月6万8,000円まで
  • 会社員(企業年金なし):月2万3,000円まで
  • 会社員(企業年金あり):月2万円まで
  • 公務員:月2万円まで
  • 専業主婦(夫):月2万円まで

さらに、2028年ごろまでに「70歳未満まで加入できる」ようになる予定で、掛金の上限も引き上げられる方向です。
注意点として、これはあくまで予定であり、現時点ではまだ実施されていません。 新制度が施行された場合の想定は以下の通りです。

  • 自営業:月7.5万円まで
  • 会社員等:月6.2万円まで

iDeCoには3つのタイミングで税金が安くなる仕組みがあります。

  1. 掛金を入れるとき:全額が所得控除になり、所得税と住民税が安くなります。
  2. 運用して増えたお金:普通なら約20%の税金がかかりますが、iDeCoなら非課税です。
  3. 受け取るとき:退職金扱いや年金扱いとして受け取れるため、控除が使えて税金が軽くなります。

では、実際にどのくらい節税できるのかをシミュレーションしてみましょう。会社員が満額拠出した場合を旧制度(上限2.3万円)と新制度(上限6.2万円)で比較します。

年収旧制度:掛金(月2.3万円)年間27.6万円節税額(旧制度)新制度予定:掛金(月6.2万円)年間74.4万円節税額(新制度予定)
300万円台年27.6万円約4.1万円年74.4万円約11.0万円
500万円台年27.6万円約5.5万円年74.4万円約14.8万円
700万円台年27.6万円約6.9万円年74.4万円約18.7万円
1,000万円台年27.6万円約8.3万円年74.4万円約22.6万円

※新制度のシミュレーションは予定であり、実際の制度施行時に変更される可能性があります。

iDeCoは「無理のない範囲で積み立てること」が大切です。一度積み立てたお金は原則として60歳まで引き出せないため、生活費や急な出費に使えないからです。

ライフステージごとの考え方は次のとおりです。

  • 20代:まずは生活費や貯金を優先。余裕が出たら少額でiDeCoを始める。
  • 30代:老後資金づくりを本格化させるタイミング。掛金を増やせば節税効果も高まります。
  • 40代:老後までの時間が短いため、掛金を満額に近づけると効果が大きくなります。
  • 50代:老後直前期。iDeCoに加えてNISAや課税口座も組み合わせて考えることが重要です。

掛金は年1回変更が可能で、一時的に休止することもできます。収入状況に合わせて柔軟に調整できる点もメリットです。

iDeCoの大きな落とし穴のひとつが「受け取り時の課税方法」です。2026年1月以降、退職所得控除に関するルールが「5年ルール」から「10年ルール」に変更されます。

  • 旧制度(5年ルール):iDeCoの一時金と会社の退職金を受け取る時期を5年以上空ければ、それぞれで退職所得控除が適用されました。
  • 新制度(10年ルール):今後はその期間が10年以上に延長されます。つまり、iDeCoの一時金と会社の退職金を近い時期に受け取ると、控除を十分に活用できないリスクがあります。

出口戦略の注意点は以下の通りです。

  • 受け取り方を計画すること:一時金でまとめて受け取るか、年金形式で分割するかを早めに検討しましょう。
  • 退職金との時期をずらす工夫:会社の退職金とiDeCoの一時金が重ならないように調整すると控除を有効活用できます。
  • シミュレーションの活用:金融機関や専門家のシミュレーションを利用して、受け取り時の税負担を確認しておくと安心です。

iDeCoでは定期預金や投資信託を選べます。節税効果を最大限に活かすためには、投資信託による長期積立がおすすめです。定期預金は安全ですが増えにくいため、資産形成という意味では投資信託中心の方が効果的です。

iDeCoとNISAの併用

iDeCoは60歳まで引き出せませんが、NISAはいつでも引き出せます。両方を組み合わせることで、老後資金と流動資金をバランスよく準備できます。

 iDeCoは「節税しながら老後資金を準備できる」という大きなメリットを持つ制度です。旧制度と新制度を比較すると、掛金上限の引き上げによって節税効果は飛躍的に拡大する見込みです。ただし、新制度はあくまで予定段階であることに注意が必要です。さらに、受け取り時の「10年ルール」への変更に伴い、出口戦略を考えておかないと税負担が増える可能性もあります。年収やライフステージに応じた掛金設定と、受け取り方法まで含めた計画的な利用が、効率的な資産形成につながります。

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