【株式投資】指標の基準・説明

PERとは?

  • 株価が1株当たりの利益の何倍になっているかを示す指標。
  • 株価が「割安」か「割高」かを判断するのに使う。
  • 基本的に、PERが低いほど株価は割安、高いほど割高とされる。

計算方法

PER適正判断(基準値)

PER判断
10倍以下⭐⭐⭐⭐⭐(割安・投資妙味あり)
10〜15倍⭐⭐⭐⭐(適正・安定的)
15〜20倍⭐⭐⭐(やや割高)
20〜30倍⭐⭐(割高・注意)
30倍以上⭐(非常に割高・リスク高)

この数値が意味すること

  • 低PER(10倍以下) → 割安で、利益に対して株価が低く評価されている。
    「今後成長の可能性がある」 or 「市場から評価されていない」
  • 高PER(30倍以上) → 割高で、成長期待が高い企業。
    「成長企業 or 期待先行のリスクあり」

PBRとは?

  • 株価が企業の純資産(BPS)の何倍で取引されているかを示す指標。
  • PBR1倍が「企業の解散価値」としての目安。
  • PBRが1以下なら割安、1以上なら割高とされる。

計算方法

PBR適正判断(基準値)

PBR判断
0.5倍以下⭐⭐⭐⭐⭐(超割安・バーゲン価格)
0.5〜1.0倍⭐⭐⭐⭐(割安・投資妙味あり)
1.0〜1.5倍⭐⭐⭐(適正)
1.5〜2.0倍⭐⭐(やや割高)
2.0倍以上⭐(割高・注意)

この数値が意味すること

  • PBR 1.0以下(割安) → 株価が純資産に対して低く評価されている。
    「資産価値は高いが、市場での評価が低い」
  • PBR 2.0以上(割高) → 株価が純資産の2倍以上で取引されている。
    「市場からの期待が高いが、割高リスクあり」

ROEとは?

  • 企業が自己資本(株主資本)をどれだけ効率よく使って利益を上げているかを示す指標。
  • ROEが高いほど、少ない資本で多くの利益を生み出している。
  • ROEは「企業の収益性の高さ」を見る指標。

計算方法

ROE適正判断(基準値)

ROE判断
15%以上⭐⭐⭐⭐⭐(非常に優良)
10〜15%⭐⭐⭐⭐(優良・成長企業)
5〜10%⭐⭐⭐(普通・安定企業)
3〜5%⭐⭐(やや低収益)
3%未満⭐(低収益・効率悪い)

この数値が意味すること

  • ROE 15%以上(優良) → 少ない資本でしっかり利益を出せる会社。
    「投資妙味あり」
  • ROE 5%未満(低収益) → 資本効率が悪く、利益が出にくい。
    「利益を生み出せていない会社」

ROAとは?

  • 企業の総資産(負債+自己資本)を活用して、どれだけ効率的に利益を出せているかを示す指標。
  • ROAが高いほど、会社の資産を有効活用できている。
  • ROAは「企業の効率性」を見る指標。

計算方法

ROA適正判断(基準値)

ROA判断
10%以上⭐⭐⭐⭐⭐(超優良)
5〜10%⭐⭐⭐⭐(優良)
3〜5%⭐⭐⭐(普通・安定)
2〜3%⭐⭐(やや非効率)
2%未満⭐(低効率・資産活用下手)

この数値が意味すること

  • ROA 10%以上(超優良) → 企業の資産を有効活用し、高い利益を生んでいる。
    「効率の良い会社」
  • ROA 2%未満(低効率) → 資産は多いが利益を生み出せていない。
    「10000円で500円の利益を出すよりも、5000円で300円の利益を出す方が良い」
  • ROE(自己資本利益率) = 純利益 ÷ 自己資本 × 100
    株主からの資本(自己資本)を使って、どれだけ利益を出しているか を示す。
  • ROA(総資産利益率) = 純利益 ÷ 総資産(自己資本+負債) × 100
    企業が持つ総資産(負債+自己資本)を使って、どれだけ効率的に利益を生み出しているか を示す。

ポイント

  • ROEが高くてもROAが低い場合借金(負債)が多く、財務リスクがある可能性がある。
  • ROAが高い場合負債が少なく、資産を効率的に活用している

計算式としてROEとROAの関係を整理すると:ROE=ROA×総資産自己資本ROE = ROA \times \frac{\text{総資産}}{\text{自己資本}}ROE=ROA×自己資本総資産​

企業が負債を増やす(レバレッジを効かせる)と、ROEが上がるという特徴があります。

つまり、ROEが高くても「借金に頼っているだけ」ならリスクがあるため、ROAとセットで考えるのが重要です。

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